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趣味占放談

主に東洋占術の思想を使ってあれこれ考察しています

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仙道修行と精神 

 中国占術が『五術』の中の一分野であることを以前書いた。異論があるも知れないが、私は五術の体系を中国流の悟りに至るために練られたものだと思っている。その中で『山』に属する仙道は肉体の波動を高める目的で実践される分野である。 これは、精神と肉体が密接に関係しあっているという思想の現われだと思われる。

 

 その仙道の初段階は気功法と殆ど見分けが付かない。その理由は身体の波動を高めるために様々な手法で気を取り入れる必要があるためだ。

 取り入れた気は周天と言って、身体の十二経絡に沿って巡らされる。中でも身体の前面中央を通る任脈と背骨に沿って走る督脈に気を巡らせることを小周天、尾丞|骨から頭頂まで背骨に沿って突き抜ける気を大周天と呼んでいる。

 この行法を行う時、気感をイメージすることがとても大事になる。気感とは意識を向けたところが温かく感じたり、ピリピリと静電気の塊があるような気の感触のことである。この気感をイメージ力で発生させ、経絡に沿って移動させつつ、身体のツボに留めて保持する。この保持することを温養と言う。

 この効果でツボは活性化され身体機能が向上するわけであるが、温養を重ねてゆくと気感は更に強くなり実際に存在する物のように感じられる。こうなると単なるイメージ的なものであった気感は健康面だけでなく身体細胞の波動を上げて精妙なエネルギーにまで高められると信じられている。

 

 この温養された気感が体内で物理的な存在感を有するようになると『』と呼ばれるようになる。この丹とは不老長寿の妙薬とされるもので、この『丹』の体内での居場所が『丹田』とされる。つまり丹田とは『丹』の『田』即ち丹を養い育てるところと言う意味だ。

 丹の主な居場所は臍下丹田と言われるところで、ヘソの下指3本半のところとされる。実際には丹田は三つあって俗に下丹田、中丹田(胸の位置)、上丹田(眉間の位置)といわれるが、主に身体機能と関係しているのは下丹田であることから最も注目されやすい。

 この三丹田は下丹田が肉体。中丹田が感情、上丹田が知性と関係があるとされている。だが、私の考えるところでは感情、知性ともに下丹田に関係している。中丹田は魂の御坐とされ確かに感情と関係があるが、真実は感情でも崇高な感情とのみ関係していると思われる。

 また、上丹田は知性と関係しているとされるが、主観知ではなく客観知と関係しているという印象を持っている。一口に客観知といっても普通想像されるような客観とは、ちと趣が異なる。この辺は小難しい話になるので割愛するが、このことから、普通中丹田と上丹田を活用している人は殆どいないと言い切っても良いだろう。

 

 話は飛ぶが、波動の高められた身体は非常に精妙で、あらゆることに敏感になってしまう。つまり、自分の心の中に邪念があると身体の波動は著しく歪められる。また、他人の念にも敏感になるため想像以上の意志力が必要になる。 それゆえに精神修養は非常に重要な課題となるわけだ。もっとも、この高められた気が強くなれば、ちょっとやそっとでは影響されなくなるが。

 このような難関を乗り切って、ようやく中丹田と、上丹田は開発され始め、出神の準備が整うとされる。出神とは物理的に触れるまでに成長した『丹』のことで、それを体外に取り出すことである。

 体外に出せるまでに成長した丹は、その人の霊的な分身となり、果ては物理的な身体の様相を呈すると考えられている。この分身を『陽神』といい、物理的な形体まで成長すると言われる。また、そこまで至らず、エネルギー体として希薄なものを『陰神』という。いわば『陰神』とは幽霊のようなもので、気が薄いが意志を継いでいる生霊に近い。

 さらに術者は、この陽神と自分を合一することで自らを陽神としてしまう。陽神は念ずれば物質化し、散ずれば霊体となる摩訶不思議なものであるが、自分自身をそのような状態にしてしまうのだと言う。この域に達した人を『仙人』と呼ぶわけだ。だから、仙人はこの世とあの世を自由に行き来できるのだと言う。

 

 つまり、仙人とは神道的に言えば神人合一であるし、仏教的に言えば宇宙即我のようなものだということになろう。とは言っても丹はともかく、陽神に至ってはにわかに信じがたい話である。しかし、これから『山』に関係した記事を書いていくにあたり、仙道の大まかな流れを紹介させて頂いた。

 もっとも、私は『山』の記事は主に精神修養としての側面から、心の仕組みや瞑想などを取り扱ってゆく予定であるが。

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2006/04/09 02:15|山術房:仙道TB:0CM:4
 
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