先日書いた占星術とタイプ論に区切りを付けておこうと思う。
大まかに言って、占星術では牡羊座から人生が始まり、獅子座で個人としての成長遂げるとされる。次のおとめ座からは社会と自分の関わりという問題に入ってゆく。この十二星座を順に生まれ変わって体験し、スパイラル状に霊的な成長を遂げてゆくという思想がある。
一般に占星術といえば太陽星座(雑誌などで何々座というあれ)を取り上げるが、この観点で言えば月の星座は殊の外重要な星座だということができる。だからなのかカルマ思想の発祥したインドの占星術では月の星座を重視する。
日本でもあまりポピュラーではないが宿曜術などは月の星座で占うし、紫微斗数なども太陰暦を用いて命式を出す。これらは月がその人の過去世を表すという西洋占星術の考えと一致する。西洋占星術では月は過去世の太陽であったとされるのだ。だから月と太陽の位相が良いと、その人は過去世からのカルマをうまく消化する人生を送りやすいと考えることも出来る。
さて12と7のタイプ論をもう少し詳しく説明しておきたい。このタイプ論では実は蟹座に相当する唯物論が起点になる。この事は私たちの霊的な人生が、まず、しっかりと現実世界を認識することから始まるということを示唆していると思われる。
蟹座:唯物論
全ては元々物として存在し、複雑な変化、発展の中で生命が始まり精神が生まれてきたという考えかた。現代科学は全てこの視点に立っているので、そう説明は必要ないと思うが、全てを数学的発想で考えようとする論理である。
双子座:数理論
カントが『学問はその中に数覚が存在する限りにおいて学問である』といったが、そのような論理。唯物論に引き続く論理であるが、概念としての数の論理が含まれている。
牡牛座:合理論
存在は数だけで説明できるものではなく、その中にどれくらいのイデアが含まれているか?それによって初めて存在の本質が理解されるという考え方。数の論理から導かれた法則性に注目しはじめた考え方といえる。デカルト的な論理。
牡羊座:理想論
合理論の概念を分析し、その概念の中に目的とか義務、善とか美といった概念を含めて考える論理。合理的に考えた場合、これが理想的あるべき姿であると導いてゆく考え方といえる。その点では空想的な理想論とは一線を画す。その時点では可能性としてしか存在していないが、それに焦点を当てる論理。
魚座:唯心論
理想が観念としてだけではなく、それ自体が単独で存在しているという考え方。全ては心の所産であり、様々な存在の根拠を辿って行けば必ず心に行き着くという思考。魚座2000年期末にユングがこの思考法の基盤となるものを提出したのは興味深い。
水瓶座:唯霊論
心を延長させてゆき、心は実は霊であり、霊的なものがまず存在していて、それに準拠して身体の世界、現実の世界が生まれてくるという考え方。霊主体従の考え方だが、日本では水瓶座2000年期の始まりに大本教を率いた出口王仁三郎(でぐちおにさぶろう)がこれを唱えた。
山羊座:唯神論
霊的な存在がただ存在しているというに止まらず、そこにヒエラルキアを見出す考え。造物主、神を想定し、神と人間の関係、救済などの考えに発展したもの。
射手座:単子論
唯神論をもっと概念的に捕らえたもの。存在するものは全て神の単子であるとする思考法。発展段階を異にする単子(モナド)が複雑に結びついて宇宙が出来ているという考え方。奇しくもヒトラーが『人間は発展途上の神である』と言ったが、神と人間という二分したものではなく、全てが神であるという視点。
力動論:さそり座
単子という抽象的な概念ではなく、あらゆる種類のエネルギーの相互作用が宇宙の事象だという視点。
現実論:天秤座
エネルギーは現実世界に顕在化したものであり、その事象を考察することで宇宙の本質に迫れるという視点。ここでだいぶ唯物論に回帰してくる。
感覚論:乙女座
これと次の獅子座:現象論は神秘学的な論理となっている。感覚論は宇宙のエネルギーを捉える感覚は常に正しいが、判断がこれを誤るという考え。
現象論:獅子座
現象の中に本質を読み取ろうという思考で、感覚論がディニュソス的な秘儀に属するのに対し、アポロン的な秘儀に属する。
※ディオニュソス的な秘儀とアポロン的な秘儀についてはいずれ書こうと思います。
続いて7つの基本的な態度
グノーシス主義
対象を見るとき、その本質を直感し、印象を理解しようとする態度。
論理主義
対象の内的構造を因果論的に捉えようとする態度。偶発的な出来事にも論理的説明を加えようとする。
主意主義
何々をしたいからこうするのだという、意志の発動のもとに全てを行おうとする態度。
経験主義
12論理の如何に関わらず、経験的に把握できるかどうかに主眼を置いた態度。
神秘主義
出来事が自分にとって内的に意味があるかどうかを把握しようとする態度。内的に意味のない体験は本質的ではないとする。
先駆主義
対象の背後に本質を見ようとする態度。その点では神秘主義とは逆で、全ての出来事の背後にはそれを生じさせる本質が存在しているとみる態度。
オカルティズム
対象と自分との間に、従来とは全く違った関係を持とうという態度。
かなり端折って書いたが、このような思考方法と思考態度を夫々経過して霊的な成長を進めてゆくと考えられている。
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